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Hungary

ハンガリー
2025年訪問

2025年8月。エジプト・カイロから飛行機に乗ってたどり着いたハンガリー・ブダペストは天国だった。
夏真っ盛りといえど30度は超えない気温、カラッとして汗がすぐ乾く空気。これがヨーロッパかと、不思議な感動を覚えたものである。

それはそれとして、この時のハンガリーは、同国の旧型車両を撮影するにはベストな、そして最後のチャンスだった。
「ブダペストの西鉄電車」として親しまれたMIXA型電車など、私が訪問した数週間後には大半が引退してしまっていたのだ。
3泊だけの短い滞在だったが、不思議な縁に導かれたものだと思う。

 
MÁV

Magyar Államvasutak / ハンガリー国鉄

ハンガリー鉄道(MAV)のV43.1型機関車を撮影
Aug. 2025 / Tápiószentmárton駅付近

20世紀後半のハンガリーを代表する機関車、V43シリーズ。
シンプルな箱型車体に優しげな表情が魅力的で、特にV43.1型は日本のEF65あたりをも思わせる渋い塗装が堪らない。
2025年の時点で、新型のベクトロン機関車などに置き換えられてだいぶ運用を減らしていたが、この時は首都ブダペスト周辺でも、夏限定で朝方順光となる運用がぎりぎり残っていた。

始発電車に揺られて郊外に向かい、撮影地で待つことしばし。
ヨーロッパの地域輸送らしい雑多な客車を連らねて、V431 112がゆっくりと走ってきた。
個体差の激しいV43.1型だが、この機は角形バッファと左頬のジャンパ栓がいいアクセントになっている。

ハンガリー鉄道(MAV)のV43.3型機関車を撮影
ハンガリー鉄道(MAV)のM62型機関車を撮影
Aug. 2025 / ブダペスト近郊

V43シリーズの機関車のうち、改装工事を施された一部の車両はV43.3型に改番されている。
見た目で言えば、側頭部まで伸びた黄色塗装が特徴的なはずだが、錆で汚れてしまってよく見えない
個人的にはV43.1型の色分けの方が好きなので、撮影地で遠くに目を凝らし、V43.3が来ると少し残念にも思ったものだ。

旧共産圏津々浦々で活躍したM62シリーズ、その最初の運用はハンガリーから始まった。
今でも貨物運用や臨時列車で現役だが、ブダペストから離れた場所に行かないと拝めないため、今回の訪問では泣く泣く断念。駅に停車中の姿を偶然撮影するに留まった。

 
HÉV

Budapesti Helyiérdekű Vasút / ブダペスト郊外電車

ブダペスト都市鉄道(HEV)のMIXA型を撮影
ブダペスト都市鉄道(HEV)のMIXA型を撮影
ブダペスト都市鉄道(HEV)のMIXA型を撮影
Aug. 2025 / ブダペスト郊外電車H7号線

ハンガリー訪問の最大の目的は、首都ブダペストの郊外電車を走るこのMIXA型だった。
日本の鉄道愛好家からはハンガリー版・西鉄電車などと呼ばれているが、東京育ちにの私にしてみれば、幼い頃に図鑑で見た東急デハ3500を思わせる車両でもある。
クリームと萌黄色のツートンカラー、窓や車体の丸っこい造形、腰の低いプロポーション、そしてこれらの可愛らしさに対して少しアンバランスな、ヘッドライト周りの強い目鼻立ち。
夕日を浴びて疾るその姿は、私を悩殺することこの上ない。

27編成が製造された同形式だが、2025年夏の時点では3編成にまで数を減らしていた。それでも平日の朝夕には、2編成が重連を組んでラッシュ輸送にあたる姿が健在だった。
その後、聞くところによると3編成中2編成が8月で運用を離脱。
最後まで残った1編成も、2025年のうちには通常運用を離脱したらしい。

 
Tram/Metro

路面電車/地下鉄

ポーランド・ポズナンの路面電車(デュワグカー)を撮り鉄 ポーランド・ウッチの路面電車(デュワグカー)を撮り鉄 ポーランド・ポズナンの路面電車(デュワグカー)を撮り鉄 ポーランド・ウッチの路面電車(デュワグカー)を撮り鉄
Aug. 2025 / ブダペスト地下鉄1・2号線

ブダペスト地下鉄1号線は1896年開業。実に世界でも2番目 (分類によっては3番目) という早さである。
初期の地下鉄らしく地表すれすれを走っており、トンネル断面も小さい。上下に圧迫感ある空間を、寸詰まりの車両が走ってくる様子は、独特の雰囲気がある。

いっぽう20世紀後半に開通した2号線は、深く掘られたトンネルや、そこに至るための長いエスカレータに、旧共産圏の雰囲気を色濃く残している。
同じ街の地下鉄でも、建設が半世紀以上すれるとかくも違うものかと感心させられる。

ポーランド・ポズナンの路面電車(デュワグカー)を撮り鉄 ポーランド・ウッチの路面電車(デュワグカー)を撮り鉄
Aug. 2025 / ブダペストトラム

ブダペストの路面電車では、旧共産圏らしいタトラカーのほかに、ハンガリー国産の路面電車・ガンツカーも今なお広く運用されている。
特にドナウの真珠と称される川沿いを行く系統はガンツカーの独壇場。国鉄や都市鉄道から旧型機関車・電車が引退した後も、トラムではもうしばらくの間ハンガリーならではの車両を拝めそうで、嬉しい限りである。

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